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Gyorgy Ligeti(1923-2006) Études pour piano ピアノのための練習曲集

2006/7/17 更新

楽譜を手に入れてから俄然面白くなってきたリゲティのピアノ作品をご紹介します。

ピアノのための練習曲集第1巻

Désorde 無秩序
Cordes à vide 開放弦
Touches bloquées 妨げられた打鍵
Fanfares ファンファーレ
Arc-en ciel 虹 2006/7/12
Automne à Varsovie ワルシャワの秋 2006/7/17（以上1985年作曲）

ピアノのための練習曲集第2巻

Galamb Borong 悲しい鳩(1988)
Fém 鋼鉄(1989) 2006/6/18
Vertige 眩暈(1990)
Der Zauberlehrling 魔法使いの弟子(1994) 2006/7/5
En Suspens 不安定なままに(1994)
Entrelacs 組み合わせ模様(1993)
L'escalier du diable 悪魔の階段(1993)
Columna infinită 無限柱(1993) /
(14A) Coloana fără sfărşit 無限柱 (for player piano [ad lib. live pianist] 1993)

ピアノのための練習曲集第3巻

白の上の白
Pour Irina (dedicated to Irina Kataeva)
A bout de souffle
カノン (2001/4作曲)

2005年現在、以上の18曲全てがSchottより出版されております(Amazon：第1巻、第2巻)。譜例は全てショット社のものを引用させて頂いております。

ピアノのための練習曲集校訂報告

リゲティ　練習曲集校訂報告 (2007/1/20) new: 第2巻未出版自筆譜と出版譜を比べてみました。2006/5/9に第1巻「ワルシャワの秋」も追記しました。

お薦め音源

2005/11/15、2007/1/20更新

現在発表されている上記全3巻は、以下のCDにより集めることが可能です。

フレデリック・ウーレン: Ligeti: Complete Piano Music new: 世界初のリゲティピアノ曲全集。リゲティが亡くなった直後に既出のCDと新録音を組み合わせて発売されました。第1巻・第2巻・第3巻共に世界最速。第2巻は世界初録音。遺作の練習曲は初出！(未出版)「白の上の白」の後半部のテンポは、エマールの演奏を聴いた耳には驚きを持って迎えられることでしょう。ペダルの扱いを含め、作曲者の意図に最も近い演奏であると感じます。これがなんと精神科学博士が本職というピアノ弾きによるものというのだから驚きです。2台作品も多重録音で弾いています。ウーレンの相手はウーレンにしかできないでしょう。ソラブジの100の超絶技巧練習曲集もお薦めです。
ピエール＝ローラン・エマール: リゲティ・エディション3 ピアノのための作品集: 最も有名な録音。第1巻、第2巻と共に第3巻の「白の上の白」が録音されています。正確で粒が揃った演奏ではありますが、眩暈や無限柱での過剰なペダルの使用、テンポの遅さなどが記譜と異なり少々気になります。エマールの録音としては、若き日のこちらの録音の方がお薦めです(第1巻のみ)： リゲティ：エチュード集第1巻/ドナトーニ：テーマ他
ピエール＝ローラン・エマール: アフリカン・リズム: 世界初録音を含む第3巻の3曲(No.16-18)と他巻の再録音3曲(No.4,8,12)が、アフリカの音楽やライヒの作品と共に録音された意欲作。
リゲティ・エディション5 自動演奏楽器のための作品集: エチュードの何曲かを自動ピアノに演奏させております。Ligeti自身の監修の元での演奏ですので、作曲者自身の理想がここにあるのかもしれません。「無限柱」は最後の部分、音を増やしており爽快です。